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株式会社ヤマト

インサート成形とは?その技術とメリットについてご紹介



インサート成形という加工技術は、金属部品をプラスチック成型時に一体化することで、製造工程を効率化する優れた手法です。


本記事では、インサート成形の基本的な概念やそのメリットについて、分かりやすくご紹介します。


 

ーもくじー

 

インサート成形とは?


 金型にあらかじめ金属のネジや端子など(インサート品)部品をを入れ、そのまわりに樹脂(プラスチック)を注入することで、金属製品と樹脂製品が一体化された製品を作ります。


樹脂と金属の強度を兼ね備え、複雑な形状や機能を持つ部品を効率的に製造するのに適しています。




インサート成形品の事例

樹脂の絶縁性を利用したコネクタやスイッチなどの電子部品、ドライバやラジオペンチなどの工具、エンジン部品など、耐熱性や強度が特に求められる部品の製造に使用されます。

調理用のトング、端子台、PC用放熱FAN部など、高い強度と耐久性が期待できます。




インサート成形のメリット


インサート成形は、異なる材料(主に金属部品)をプラスチックの射出成形プロセスで一体化させる製造技術です。

この技術の詳細なメリットを深く掘り下げて説明します。


①部品の一体化

インサート成形を使うことで、異なる材料を一つの型にセットし、プラスチックを射出することで複合部品を一体化させることが可能です。

従来は個別に製造し、接合する必要があった部品を、一度の成形プロセスでまとめて製造できる点が最大のメリットです。


例)自動車のプラスチック部品に埋め込まれる金属ねじや、電子機器のコネクタ部品など。


②軽量化

金属と比較して、プラスチックは軽い性質を持っているため、製品全体を軽量化することが可能です。

インサート成形では、金属部分をプラスチックで包むことで、部品全体の軽量化が可能です。

この軽量化は、特に自動車産業や航空宇宙産業において、燃費向上や性能向上に直結します。


例)自動車エンジンの一部では、金属フレームを保持しつつ、軽量なプラスチック部品が使用されています。


③強度の向上

プラスチックは軽くて加工しやすい一方で、強度や耐久性が低い場合があります。

強度の高い材料をプラスチックで覆うことで、製品の耐久性や強度が向上します。


例)電子デバイスのコネクタ部分に金属ピンを埋め込むことで、強固で壊れにくい製品が作れます。


④コスト削減

インサート成形により、製造工程を削減することで、組み立てや接着の必要がなくなります。

これにより、工数の削減や部品数の削減が可能となり、製造コストを大幅に削減できます。また、複数の部品を一体化できるため、在庫管理や物流コストも削減されます。


例)小型電子機器の一体化された筐体(きょうたい)や、部品を組み立てる必要がない完成品などが挙げられます。


⑤デザインの自由度

インサート成形を使用することで、従来の金属加工技術では難しい形状や構造を実現できます。

プラスチックの柔軟性を活かし、従来では難しかった複雑な形状のデザインも実現可能です。

また、異なる材料を組み合わせることで、機能面でもデザイン面でも柔軟性が増します。


例)精密機器や医療機器では、外部がプラスチックで覆われているが、内部に強度の高い金属部品が埋め込まれているものが多い。


⑥耐久性向上

インサート成形により、金属部品がプラスチックで包まれることで、摩耗や衝撃に対してより高い耐久性を発揮し、長期的な使用に耐える製品になります。

これにより、製品の耐久性が大幅に向上し、長寿命化が期待できます。


例)医療器具や自動車部品では、金属部品がプラスチックでカバーされることで、腐食や摩耗を防止しています。


⑦接合強度の向上

インサート成形では、プラスチックを金属や異素材に直接成形することで、通常の接着や溶接では実現しにくい強固な結合を作り出します。

この方法により、製品にかかる負荷や応力に対して優れた耐久性を持つ接合部分を作ることができます。


例)電子機器のコネクタ部分では、金属端子とプラスチックの接合が強力に行われており、頻繁な抜き差しでも破損しにくい構造となっています。


⑧複合機能の実現

インサート成形技術を活用することで、異なる素材の特性を組み合わせた製品を生産できます。

金属の高い耐熱性や導電性と、プラスチックの優れた絶縁性や耐衝撃性を一つの製品に融合させることができるため、多機能な部品の製造が可能です。


例)電子機器の基板に使われる部品では、導電性の金属部分と絶縁性のプラスチック部分を一体化した設計が一般的です。


⑨複雑な形状の実現

インサート成形は、金属や他の素材にプラスチックを高精度で流し込むことができるため、複雑な形状や精巧なデザインを持つ製品の成形に適しています。

これにより、従来の加工技術では困難だった形状や構造も容易に実現することが可能です。


例)医療用のインプラントや高精度な工業部品など、非常に細かい形状を持つ部品が挙げられます。




まとめ:インサート成型


インサート成形は、異なる素材の特性を最大限に活用し、一体化した部品を高効率で製造する技術です。


軽量化、強度向上、デザイン自由度、コスト削減など、幅広いメリットを持つため、自動車、医療機器、電子機器など多くの分野で重宝されています。


インサート成型は、特に複合的な要求に応える製品の設計・製造において非常に有効な加工方法です。




ヤマトのインサート技術のご紹介



シャフト、ギア、ねじ、板物、角物、丸物、長尺品など幅広く対応出来ます。

アッセンブリや圧入にも対応可能で、元になる金属部品から社内にて製造出来ます。


お客様のニーズに合わせて金型構造や技術の提案を致しますのでお気軽にご相談下さい!


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