金属加工における難削材とは加工が難しい材料のことを言います。
加工が難しいとは、
通常の材料と比べ削りにい
加工する際に工具が傷みやすい
切りくずが絡まりやすい
なと、様々な要因が考えられます。
今回の記事では、金属の難削材について解説していきます。
ぜひ、最後までご覧ください。
―もくじ―
難削材とは何か
代表的な金属の難削材
弊社で加工経験のある難削材と加工技術
難削材とは何か
難削材とは
材料が硬い
粘りが強い
このような特徴をもち、加工するのが難しい材料に位置付けされます。
そのほかの材料の性質としては
靱性(じんせい)が高い
熱に強く熱伝導率が低い
といったこともの挙げられます。
※靭性(じんせい)・・・靱性(じん性)とは金属などの材料のねばり強さをあらわします。 引用:靭性、破壊靭性 | 日鉄テクノロジー
熱伝導率・・・熱の伝わりやすを数値で表したもの 引用:熱伝導の基礎知識│熱伝達との違いや金属における熱伝導について │ 精密金属材料の特殊金属エクセル(TOKKIN)
それぞれの内容の解説
硬い材料は工具の刃が入りにくく、摩耗しやすくなってしまいます。
靱性(粘り気)が強い材料は、削られた材料が細切れにならずに、糸状につながり続け、切りくずが工具などに絡まって加工が難しくなってしまいます。
熱伝導率が低い材料は切削熱(切削時に発生する熱)がこもりやすいため、工具の摩耗が早く進んでしまいます。
以上のような要因を持つ材料は一般的に難削材と呼ばれます。
代表的な金属の難削材
①ステンレス鋼(SUS)
ステンレス鋼は耐食性を持つ鉄をベースにした合金です。
鉄にクロムを10.5%以上含ませることでサビに強い性質を持たせています。
強度が高く、衝撃や圧力に耐える靱性があります。
ステンレスの種類によっては、切りくずが絡まりやすく、加工が難しい場合があります。
②チタン合金
チタン合金は主にチタンをベースとした金属に他の元素(アルミニウムやモリブデンなど)を加えて強度や加工性を高めた合金です。
チタンは鉄の60%の重量と軽量ですが、強度が非常に高く、海水や化学薬品の腐食にも強いといった性質を持っています。
チタンは粘りが強く熱伝導率が低いため、加工中に摩擦熱が発生し、切削工具に熱が集まり摩耗しやすくなります。
チタンは加工が非常に難しい金属のひとつです。
③インコネル
インコネルはニッケルを主成分耐熱合金の一種です。
高温下でも強度を保つため、優れた耐熱性をもっています。
しかしこれが加工時には不利に働きます。
多くの金属は加熱することで柔らかくなり、加工がしやすくなりますが、上記のようにインコネルは高温でも高度を保つため加工が難しくなります。
またインコネルはチタンよりも更に熱伝導率が低いので、加工中に熱を逃しにくく、工具が高温になり寿命が短くなってしまいます。
このような特徴から、インコネルは切削加工が非常に困難な材料とされています。
弊社で加工経験のある難削材と、加工技術
弊社でも難削材にトライしています。
以下の材料が実績のある材料です。
⚫︎SUS
SUS304
SUS316
SUS316L
⚫︎工具鋼
SK4
SKD51
⚫︎チタン
TB340
加工内容としては以下のような実績があります。
深穴
ねじ切り
偏心加工
六角穴加工
まとめ:難削材加工は弊社にご相談ください!
簡単ではありますが、難削材について解説しました。
ご紹介したとおり難削材は加工が難しいため、どの金属加工会社でも加工ができるという材料ではないので、材質や形状、加工内容によっては加工依頼を断られてしまう事も多いです。
弊社では、たとえ加工の難しい難削材でも、多くの加工設備と確かな技術力のある加工者が、お客さまの求める品質で加工いたします。
また、今回の記事にて紹介した内容以外の材質や、加工内容でも対応できる場合がありますので、お気軽にお問い合わせください。
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