第3話~絶体絶命!?~
前回までのシリーズはコチラから <<< 第1話 ~原石~
皆さんこんにちは。
ヤマトバックス総監督の関です。
今回のブログは第3話~絶対絶命!?~です。
無事エントリーを済ませたヤマトバックスチームは、息つく暇もなく特訓を開始した。
仕事終わりに6kmのランニング、土日には諏訪湖1周ランからのプールで1000mスイム。
バイクの練習は林さんの独自メニューにお任せになってしまったが(詳しくはヤマトバックス バイク練習編をご覧下さい)、ランとスイムの練習は、私も選手達と一緒におこなうようにした。
6月になり暑さも増してきたところで、ラン担当の栗原君は安曇野ハーフマラソン大会に参加した。ここで試合感を養って、本番に役立ててもらいたい。ちなみにゲストは有森裕子さんと、篠原信一さんだった。
私も一緒に参加したが、晴天に恵まれ猛暑にも恵まれた中で私は暑さで撃沈した。そんな悪条件の中で、栗原君は普段の力を発揮して安定の2時間切りをマークできた。これはチームにとって大きな自信に繋がった。
よし、ランはじゅうぶん戦える!
大会3週間前には特訓は順調に進んでいるように思われた。
しかしこの後、チームにとって致命的な問題が発生してしまう。
スイム担当のトゥアンはスランプに陥っていた。練習ではプールで難なく1000m以上を泳げているのだが、あの大きな諏訪湖を目の前にすると精神的に自信を失っていたのだ。
自分はこの諏訪湖で2000mも泳ぎ切れるだろうか?
もし途中で足がつったりしたら溺れやしないだろうか?
もし水を飲んだりしたら・・・
そう、彼はプール以外、泳いだ経験がないのだ。
いくら練習を頑張っても、メンタル的な不安や恐怖感は、なかなか拭えない。
実際に彼は私に、スイム担当を辞退したいと伝えてきた。実力はあるのだが精神的にかなり追い詰められていたのだろう。
もう大会は2週間後に迫っていた。
今更メンバー交代はできない。
最悪、スイムをスキップ(棄権)してバイクとランだけの参加になったとしても、今できる事をしていこう。
例えそうなったとしても、トゥアンはヤマトバックスのチームメイト、仲間に変わりはない。
林さんも栗原君もトゥアンを心配して励ます。
トゥアンなら大丈夫だって!
絶対に泳げる!
プールも諏訪湖も大して変わらない!
後は勇気だけだ!
とにかく練習を積んで、なんとか乗り超えてほしい。そんな期待も虚しく、泳げるスピードや距離がいくら伸びても、プールの練習ではトゥアンの不安を払拭する事はできなかった。
3競技の出場を半ば諦めかけた矢先に、思いもよらぬ話が舞い込んできた。
今週日曜日に諏訪湖を試泳できるよ。
なんと、このタイミングで諏訪湖を泳げるなんて!
諏訪湖を1回でも泳げれば、トゥアンの自信を回復する、またとないチャンスだ。
大会の6日前、まさに藁をもつかむ思いで試泳会に臨んだのであった。
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